【徹底検証】「ジンベエザメ」と「ジンベイザメ」はどっちが正しい?

「海遊館や美ら海水族館にいる大人気の大きなサメ」と聞くと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?

もちろん多くの人が名前は知っていると思いますが、「ジンベエザメ」と「ジンベイザメ」どっちが正解なのでしょうか?音だけ聞くと「ジンベエザメ」でしょうか?

私は勝手に「ジンベエザメ」が正しいと思い込んでいたのですが、調べたら意外な結果となったのでご紹介します!

目次

ジンベエザメとジンベイザメどっちが正しい?

普段の私達の発音や、言いやすさから考えると「ジンベエザメ」の方が優勢かと思いますが、実際はどちらの方が正しいのでしょうか?

今回の調査の結果をまとめると以下のようになりました!

調査結果のまとめ
  • 標準和名は「ジンベエザメ」
  • 元々は「ジンベイザメ」という説もある
  • 全体的には「ジンベエザメ」がかなり優勢

結論としては標準和名が「ジンベエザメ」であり、「ジンベエザメ」が正しいことを補強するような情報もたくさんあったので、ジンベエザメが正しい!と言ってよさそうです。

ただ、元々が「ジンベイザメ」で言葉の揺らぎから変化したという説もあり、ジンベイザメでも間違いとは言えなさそうです。

名前の由来だと分からない

元々の名前の由来を辿ってみましたが、こちらは諸説あり、断定できるものは見つかりませんでした。以下のように、どちらの由来も見つかりました。

  • 体の模様が「甚平(じんべい)」に似ているのでジンベイザメ
  • 体の模様が「甚兵衛(じんべえ)」に似ているのでジンベエザメ

「甚平」は元々「甚兵衛」から派生したようですが、名前をつける際このどちらが最初の由来となったのかは分かりませんでした…。

甚平

ちなみに「甚平」は男性の夏の室内着として知られる着物のことです。

標準和名は「ジンベエザメ」だった

続いて、標準和名(日本語での正式な名前)はどちらなのか調べてみました。

そもそも標準和名ってなに?と言う方もいると思いますが、日本魚類学会標準和名検討委員会のHPには下記の通り記載されています。

標準和名は、日本において学名の代わりに用いられる生物の名称であり、発音がしやすいこと、意味を容易に理解できること、記憶しやすいことなど、一般的になじみがない学名の短所を補う便利なものとして、対象とする生物やその関連分野の研究の進歩や普及、教育に大きく貢献してきた。

日本魚類学会標準和名検討委員会

色々な情報源を確認してみたところ、標準和名としては「ジンベエザメ」が登録されていることが分かりました。

ジンベエザメがいる水族館として大人気の「海遊館」もこのようなTweetをしているので間違いありません!

WikipediaはどっちもOKだった

続いて、お世話になっている人も多い「Wikipedia」ではどちらの名前が使われているのか調べてみました。

タイトル自体は「ジンベエザメ」となっていますが、本文には下記の通り「ジンベイザメとも」と記載されています。

ジンベエザメ(甚兵衛鮫、甚平鮫、Rhincodon typus)は、テンジクザメ目ジンベエザメ科に属する唯一のサメ。ジンベイザメとも。

ジンベエザメ – Wikipedia

これを読むとWikipediaとしては、どちらでもオッケーということが出来そうです。

水族館は「ジンベエザメ」だった

続いて、実際にジンベエザメを飼育している水族館をチェックしてみました。この記事を執筆時点で日本でジンベエザメを飼育しているのは下記の水族館です。

ジンベエザメに会える水族館

全ての水族館で、表記は「ジンベエザメ」となっていました。

水族館としては標準和名にならって、ジンベエザメという表記をしているようです!ジンベエザメが優勢になってきましたね。

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さかなクンは「ジンベエザメ」だった

続いて、魚といえばやっぱりこの人「さかなクン」はどちらを使用しているのでしょうか?

さかなクンが出している本をチェックしてみたところ、ちょっと見にくいですがこの本の表紙には「ジンベエザメからフウセンウオまで」と記載されています。

日本一(もしかしたら世界一)魚に詳しいこの人が「ジンベエザメ」と表記しているので、やはりジンベエザメが優勢ですね!

ワンピースは「ジンベエザメ」だった

続いて、今大人気の漫画「ワンピース」はどうでしょうか?(私もワンピースは大好きで今の所全巻読んでいます。)

ワンピースの主人公であるルフィの仲間には、ジンベエザメをイメージしたであろうキャラクターがいます。

その名は「海峡のジンベエ」です。

もちろん本人に聞いた訳ではないので定かではありませんが、尾田先生も「ジンベエザメ」から名前を取ったと考えられます!

Googleは「ジンベエザメ」が優勢

続いて、私達が普段からお世話になっている「Google先生」はどうなのか、確認してみました。

確認の方法は、それぞれの名前で検索した時の、検索結果のボリュームです。結果はこちらの通りとなりました。

ジンベエザメの検索結果
ジンベイザメの検索結果
検索結果のボリューム
  • ジンベエザメ:174万
  • ジンベイザメ:126万

約50万件も差が出ました。これを見ると、やはり「ジンベエザメ」か優勢であることが分かります。

ダイビング系のWebサイトは「ジンベエザメ」

最後に、ホエールウォッチングなどでジンベエザメを扱うことの多い、ダイビング系のWebサイトもチェックしてみました。

5ヶ所ほど確認してみましたが、全て「ジンベエザメ」という表記をしていました!一般的な利用としてもジンベエザメがかなり普及しているように感じます。

まとめ:多分「ジンベエザメ」も「ジンベイザメ」もOK

今回は「ジンベエザメ」と「ジンベイザメ」どちらが正しいのか、チェックしてみました。まとめるとこんな感じになりました。

調査方法表記
名前の由来分からない
標準和名ジンベエザメ
WikipediaどっちでもOK
水族館ジンベエザメ
さかなクンジンベエザメ
Googleジンベエザメ
ダイビング系のHPジンベエザメ

標準和名が「ジンベエザメ」なので、こちらが正しいと言えそうですが、別に「ジンベイザメ」が誤りということでは無さそうです。

とはいっても、言いやすさや使いやすさを考えると基本的には「ジンベエザメ」で統一するのが楽かと思います!

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この記事を書いた人

水族館や深海魚・水産に関わることなどが大好きです。
大学院で深海魚に関する研究をしていましたが、2020年に社会人になり
働きながらブログをちょこちょこと書いています。

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