映画「ジョーズ」の影響もあり、海の生き物の中でも凶暴で怖いイメージがついている「サメ」ですが、水族館のサメって何故かおとなしいイメージがありませんか？
もちろん全てのサメが攻撃的なわけではないので、これはおかしいことではないのですが、肉食のサメが他の魚を襲う姿を見ることもほとんど無いと思います。
ということで今回は、水族館のサメが同じ水槽にいる他の魚を食べない・襲わない理由について解説していきます。
水族館のサメが同じ水槽の魚を食べない理由
結論から言うと、水族館のサメが同じ水槽にいる魚を食べない理由は「与えられたエサで、お腹がいっぱいになっているから」です。
サメは肉食だから水槽に入れて放っておく、ということはなく…、他の生き物たちと同様にエサが与えられています。そのエサを食べればサメはお腹いっぱいになるので、わさわざエネルギーを使って他の魚を襲いに行く必要がありません。
水族館のサメは性格が大人しくなった、というよりも、水族館に来て他の魚を襲う必要性がなくなった、ということです。
実は同じ水槽の魚を食べている？
先ほど、水族館のサメが同じ水槽の魚を食べない理由を紹介しました。しかし、同じ水槽の魚を一切食べないというわけではありません。
たまには違うものも食べたいという気持ちなのか、運動がてらに襲ってみるかという気持ちなのかは分かりませんが、同じ水槽内のイワシなど、小魚を襲って食べることがあります。
また、種類によってはエサを与えていても他の魚を食べる攻撃的なサメもいるので、そういうサメは他の魚がいない（少ない）水槽で飼育されます。
サメと他の魚を一緒に飼育するメリットとは？
基本的に水族館のサメは、与えられたエサでお腹いっぱいになるので、他の魚を襲いません。しかし、サメの本能で同じ水槽の魚を襲うことももちろんあります。
そうなると大切な魚の数がどんどん減っていってしまいますが、それでもサメをその他大勢の魚たちと一緒に飼育するのは理由があります。
それは「外敵がいる状態（自然に近い環境）をつくることで、他の魚たちが自然に近い行動を起こすようになるから」です。
例えば、イワシは外敵から身を守るために群れで行動し、自分たちを大きく見せます。これは外敵がいる緊張状態だからこそ見られる光景なので、サメを同じ水槽に入れるのは非常に効果的です。
このように自然に出来るだけ近い環境で展示を行うこと（生態展示）は、動物福祉の観点から注目されてきています。今後もこう言う展示が増えていくと予想されます。
また、イワシの大群はショーにもなるほど迫力のある展示なので、お客さんにとっても嬉しいものです。
サメが観たい人にオススメの水族館
ここまで、サメが同じ水槽の魚を襲わない理由を解説してきました。続いて、実際にサメが観たいという人にオススメの水族館を３つ紹介します！
まずは、茨城県にある「アクアワールド・大洗水族館」。サメと言えばやはりこの水族館です。飼育しているサメの種類が日本一であり、その数は50種類を超えています。
そして、実はマンボウが観られる水族館としても有名です！
続いては島根県にある「しまね海洋館アクアス」です。ここには因幡の白ウサギという神話に由来する「神話の海」と名付けられた水槽があります。この神話には「ワニ（サメのことだと言われています）」が登場するため、水槽の中にもカッコいいサメがたくさんいます。
また、アクアスはシロイルカに会えることでも人気の水族館です！
最後のオススメは、多くの方がご存知の超有名水族館「美ら海水族館」です。目玉である「ジンベエザメ」はもちろん、サメ博士の部屋と呼ばれる部屋で、多種多様なサメに出会うことができます。
特に「黒潮の海大水槽」は人生で一度は見ておきたい最高の展示です！
まとめ：水族館のサメはお腹いっぱい
今回は、水族館のサメが同じ水槽の魚を食べない理由を解説してきました。
その理由は「与えられたエサでお腹いっぱいだから」です。
ただし、同じ水槽の魚を食べることはもちろんあります。そういった自然に近い環境を展示することで生き物の生き様を私たちに見せてくれています。
ぜひ、実際に水族館に行ってそれを感じて見てください！
