ジンベエザメは深海に行く?ということは深海魚なの?

みなさん、深海魚はお好きですか?僕は深海魚が大好きで、このブログでも深海魚についての記事を色々と書いています。

深海魚というと気持ち悪いとか怖いイメージを持っている人が多いかもしれませんが、水族館の人気者である「ジンベエザメ」も、多くの研究で深海まで潜ることが明らかになっています。

深海に潜るということはジンベエザメは「深海魚」なのか?今回はそんな疑問を解消していきます!

目次

ジンベエザメはよく「深海」に行く

実は、多くの研究で、ジンベエザメが深海まで潜ることは既に明らかになっています。

このような生物の生活を知るための手法に「バイオロギング(Bio-logging)」というものがあります。

「バイオロギング」とは陸や海の野生動物に行動記録用の電子端末「データロガー」を装着し、生態を観察する科学分野や技術です。野生動物の生態や行動だけでなく、海中の水温や水圧、分布のデータなど地球環境の未来予測に有用な情報を得られるなど、副次的なデータ利用も可能です。

https://www.rd.ntt/se/media/article/0041.html

この「バイオロギング」を活用することで、以下のようなことが分かります。

  • どこまで潜ったか
  • どの地域を回遊したか
  • どのような行動をしたか など

その結果「ジンベエザメ」は水深約1,000mまで複数回潜ったことが確認されました。

深海は一般的に水深200mよりも深い場所のことを言うので、ジンベエザメが深海に潜る、ということは事実です。

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ジンベエザメが深海に潜るのはなぜ?

ジンベエザメが深海に潜ることは分かりました。しかし、なぜわざわざ寒くて食べ物も少ない過酷な場所に潜る必要があるのでしょうか?

実は、深海に潜る理由はまだはっきりと分かっていませんが、以下のような仮説が挙げられています。

ジンベエザメが深海に潜る理由の仮説
  • 食べ物を探しに行くため
  • 体温を低下させるため
  • 寄生虫を振り落とすため
  • 休眠時の行動として行う

いおワールド鹿児島水族館でのバイオロギングでは、深海でプランクトンを捕食する姿が確認されており、食べ物を探しに行くのでは?という説もありますが、深海は基本的に食べ物が少ない場所です。

わざわざそんなところに行くのには、他に何か理由があるのかもしれません。解明されるのを待ちましょう!

そもそも深海魚とは何か?

続いて、深海に潜るジンベエザメが深海魚なのか、ということを考えていきたいと思いますが、その前に深海魚とはそもそも何なのでしょうか?

実ははっきりとした定義はなく、Wikipediaでは下記の通り記載されています。

深海魚(しんかいぎょ、英: deep sea fish)は、深海に生息する魚類の総称。一般的に、水深200メートルより深い海域に住む魚類を深海魚と呼んでいる[1]。ただし、成長の過程で生息深度を変える種類や、餌を求めて日常的に大きな垂直移動を行う魚類も多く、「深海魚」という用語に明確な定義が存在するわけではない[2]。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B7%B1%E6%B5%B7%E9%AD%9A

「深海に住む魚類」というところをどう捉えるのかによって色々と変わってきますが、個人的には人生(魚生?)の中で深海で生活する部分が少しでもあれば、それは深海魚と言っていいのではないかと思います。

ジンベエザメは深海魚なのか?

以上から考えると、ジンベエザメは深海魚である、と言ってしまってもいいと思います。(個人的な見解なので、ジンベエザメを深海魚とは認めないという人もいるかもしれません。笑)

水深1,000mというのは植物が光合成することもできないほど暗く、冷たい世界です。

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そんな、まさに深海と言える場所まで潜る魚は深海魚と認めてもいいと思います!笑

まとめ:ジンベエザメは深海魚!

今回は、ジンベエザメが深海魚なのか、という疑問について解説してきました。

そもそも「深海魚」という言葉にはっきりとした定義はないので、確定させることはなかなか難しいのですが、個人的には人生(魚生?)の中で深海で生活する部分が少しでもあれば、それは深海魚とカウントして良いのではないかと思っています。

そう考えるとクロマグロやマンボウも深海魚の仲間と言えます。私たちの身近には結構深海魚と考えられる種類が潜んでいるかもしれないですね!

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この記事を書いた人

水族館や深海魚・水産に関わることなどが大好きです。
大学院で深海魚に関する研究をしていましたが、2020年に社会人になり
働きながらブログをちょこちょこと書いています。

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