深海にある熱水噴出孔・化学合成生態系とは?詳しく解説

深海とは?
タキ
タキ

こんにちは
自称「水族館ジャーナリスト」のタキです。

今回は「熱水噴出孔と化学合成生態系」
について詳しく解説していきます。

深海を知る上で切り離せないのがこの2つ。
しかし、よく分からないという方も
多いと思います。

しっかり一つずつ解説していくので
最後まで読んでいただければ嬉しいです!

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熱水噴出孔とは?

「しんかい6500」世界一周航海「QUELLE 2013」

まずは「熱水噴出孔」についてです。
熱水噴出孔とは地球の火山活動によって温められた
熱水が噴出している割れ目のことです。

火山活動が原因なので
火山活動が活発な場所でよく見られます。

噴き出している水の温度は約400度にも達しますが
高圧であるため、水は沸騰しません。

これほど高い温度ですが、深海の水温は約2度。
周辺の温度はそこまで高くありません。

しかも、熱水噴出孔の周辺には
活発な生態系が見られます。

この生態系を「化学合成生態系」と言います。

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化学合成生態系とは?

「化学合成生態系」とはなんなのか?
簡単に言うと化学合成によるエネルギーを
利用して生活している生態系のこと。

熱水噴出孔からはメタンガスや硫化水素が
発生しています。熱水噴出孔周辺に住む細菌は
これらを酸化する時に発生するエネルギーを利用して
有機物を作り出します。

「化学合成生態系」に住む生物は
この有機物を食べて生活しています。
具体的には以下のような生物たちです。

  • ゴエモンコシオリエビ
  • ユノハナガニ
  • チューブワーム

ゴエモンコシオリエビ

ゴエモンコシオリエビ Goemonnkosioriebi Shinkaia crosnieri

和名:ゴエモンコシオリエビ
分類:節足動物門十脚目コシオリエビ科
大きさ:約 5 cm
生息水深:700〜1,600 m

まず紹介するのは「ゴエモンコシオリエビ」
名前は釜茹でにされた石川五右衛門に
由来しており、一応ヤドカリの仲間です。

熱水噴出孔の周辺に多数の個体が密集しており
その多さに研究者も驚くほどです。

熱水に含まれる硫化水素などを
利用して育つ細菌を食べて生きています。

ユノハナガニ

ユノハナガニ Yunohanagani 新江ノ島水族館 Enosima Aquarium

和名:ユノハナガニ
分類:節足動物門十脚目ユノハナガニ科
大きさ:約 10 cm
生息水深:420〜1380 m

続いて紹介するのは「ユノハナガニ」
熱水噴出孔の周辺で暮らしている
真っ白い体をした深海ガニです。

匂いに敏感なカニで
魚肉をカゴに入れて近くに設置すると
我先にとカゴの中に集まります。

ユノハナガニは高圧でない場所でも
生きることができるので飼育は比較的楽。

水族館でも観られます。(新江ノ島水族館

ガラパゴスハオリムシ

Fiery Riftia Tube Worms Near Guaymas Basin Vents | Nautilus Live

和名:ガラパゴスハオリムシ
分類:環形動物門ケヤリムシ目シボグリヌム科
大きさ:約 3 m
生息水深: 2,000〜2,670 m

最後に紹介するのは「ガラパゴスハオリムシ」
英語でジャイアントチューブワームと呼ばれる
チューブワームの一種です。

ガラパゴスハオリムシの大きな特徴は
真っ赤なエラ。ヘモグロビンによる
赤みがとても目立っています。

体内に住む微生物が有機物を作り出し
この有機物だけを食べて彼らは生きています。

消化管は退化しており存在しません。

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人間も化学合成生態系なの?

私たち人間を含めた、地球上の多くの動物は
化学合成生態系ではありません。

私たちは「光合成生態系」という
生態系の中に生きています。

太陽の光エネルギーを利用して植物が育ち
植物を他の動物が食べて、人間がその動物を食べる
などというような生態系のことです。

もちろん一般的な魚たちも光合成生態系で
化学合成生態系の生物はかなりレアと言えます。

化学合成生態系が存在することの意義

このように私たちの生活とは全く違う方法で
生活している生態系が存在することは
どのような意味を持つのでしょうか?

熱水噴出孔が存在する場所は
人間にとっては極限状態とも言えます。

「そんな場所に生物がたくさん住んでいる」
これは宇宙に生き物が存在することに繋がります。

もちろん確定ではないですが
人が住めないような星にも
生物が存在している可能性が高まります。

今後、極限状態の星に住んでいる生物が
発見されることを楽しみにしましょう!

もっと深海について知りたい人へ

もっと深海魚について知りたい方は
本を読むのがオススメ!

他にも様々な深海に関する話が
詳しく描かれています。

ぜひ、深海魚をもっと楽しんでみてください。
では、また。

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