今回は、TOKIOが捕まえたことで一躍有名になった深海サメ「ラブカ」について、詳しく解説していきます。
他の深海魚についても画像や動画を交えて紹介しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください!
深海魚「ラブカ」とは?
「ラブカ」はサメの仲間で、ラブカ科に属する深海ザメの一種です。
和名:ラブカ
分類:脊索動物門カグラザメ目ラブカ科
大きさ: 最大約 2 m
生息水深:120 〜 1,280 m
原始的なサメの特徴を持っているということで「生きた化石」と呼ばれることもあります。
「鉄腕!ダッシュ!!」というTOKIOの番組の中で捕獲され、とても話題になりました。それぐらい珍しい生き物です。
どこに住んでいる?
ラブカの分布域は意外と広く、大西洋・太平洋全域で発見されています。
もちろん日本でも捕獲される魚で、詳しい発見地域は上記の画像の通りです。
日本の中でよく発見されるのは、駿河湾や相模湾です。近くの水族館で展示されるということもしばしばあります。
どんな生態をしている?
ラブカは基本的には海底付近で生活しますが、日周鉛直運動をすると考えられています。
日周鉛直運動とは「1日の間で生息深度を大きく変化させる運動」のことです。昼間は深海に、夜間は浅瀬に上がってくると考えられています。
また、動きは意外とゆったりで、ウナギのように体をくねらせながら泳ぎます。
餌は自分より小さいサメや他の魚たちです。駿河湾の個体はイカをよく食べていることが知られています。
ラブカの特徴
ラブカが持つ特徴は以下の通りです。サメの中でもラブカ独特の特徴がいくつもあります。
- 妊娠期間が長い
- 原始的なサメの特徴を持つ
- 実は以前から漁獲されていた
まずは「妊娠期間が非常に長い」ことです。
ラブカの妊娠期間はなんと3年半と、他の脊椎動物と比べてかなり長いです。そのため、漁獲されすぎてしまうと、資源量が一気に減ってしまう可能性が高いです。
続いて「原始的なサメの特徴がある」ことです。
通常のサメはエラの穴が5対なんですが、ラブカには6対のエラ穴があります。また、口が前についているのもラブカの特徴です。
実はラブカは「以前から漁獲されていました」
しかし、見た目が恐ろしくて縁起が悪いということで捨てられていました。しかし、最近の深海魚ブームによって深海魚の認知度が高まったため、標本が集まるようになってきています!
深海魚「ラブカ」は食べると美味しい?
実は「ラブカ」意外と美味しいと評判なんです。
もちろん食べる機会なんてほぼ無いと思いますが、知っておいて損は無い情報です!
上記の動画では実際にラブカをさばき、身だけでなく肝や他の内臓も調理しています。ぜひご覧ください!
僕がいた研究室の教授も「美味かった」と言っていたので、ラブカが美味しいというのはかなり信憑性が高い情報です。
ラブカに会える水族館は?
ラブカの生息水深は、約120〜1,280mと、かなり深くなっています。
そのため、水族館で飼育することはかなり困難です。水族館でラブカが観られるのはとても珍しいことです。
常設で展示している水族館は今のところありませんが、以下の水族館で展示実績があります。
とにかく生きた深海魚を観てみたい、という方はこちらの記事をご覧ください!
もっと深海魚が観たい人にオススメ
今回は深海ザメ「ラブカ」について詳しく紹介してきました!
ですが、世の中にはまだまだ、ユニークな深海魚がたくさんいます。
様々なテーマで深海魚をまとめているのでこちらからどうぞ。
もっと深海魚について知りたい方は、本を読むのもオススメです!
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] トゲのように並んでいる歯は肉を食いちぎるというよりも、くわえた獲物を離さないために機能しています。また、この歯と似た歯の化石が発見されていることから、「ラブカ」と並んで生きた化石と呼ばれることがあります! […]