今回は「おじさんみたいな深海魚が観てみたい!」というあなたに、見た目がおじさんぽい深海魚を厳選して紹介していきます。
深海魚の中にはおじさんみたいな、気持ち悪いけど可愛らしい種類がたくさんいます。この記事を読めばさらに深海魚に興味が湧いてくるはず!
他にもたくさんの深海魚をまとめているので、興味がある方は他の深海魚もぜひ見てみてください。
おじさん深海魚①「ニュウドウカジカ」
和名:ニュウドウカジカ
分類:脊索動物門カサゴ目ウラナイカジカ科
大きさ: 約 60 cm
生息水深:800〜2800 m
「ニュウドウカジカ」は世界一醜いと有名な深海魚です。おじさんみたいな深海魚といえば一番に出てくるのがこの魚です。
ウラナイカジカ科の魚は、大きなオタマジャクシのような見た目をしている種類が多いです。見た目の通りほとんど動かない魚で、普段は海底でじっとしながら獲物を待っています。
省エネ対策として筋肉を減らし、ブヨブヨのカラダで代謝を低く保っています。
体には大量の水分が含まれているので、陸上にあげると潰れてしまい特徴的な顔に変わってしまいます…。その時の顔がブサイクだったことで、世界一ブサイクという称号をもらってしまいました。
ニュウドウカジカの情報については、こちらの記事でより詳しく解説しています!
おじさん深海魚②「メガマウスザメ」
和名:メガマウスザメ
分類:脊索動物門ネズミザメ目メガマウスザメ科
大きさ:最大 7.1 m
生息水深:水深 200 m付近
「メガマウスザメ」はその名の通り大きな口(メガなマウス)を持つ深海ザメです。
メガマウスザメだと呼びにくいからか「メガマウス」とよく呼ばれます。巨大な体とその見た目から、最近ニュースにも取り上げられることが多いです。
鼻先が短くオタマジャクシのような頭を持つサメで、見た目のユニークさから深海魚の本にもよく特集されています。
普段は深い海にいますが、夜になると浅い海に上がってきます。顎の内側が銀色になっており、それを使ってプランクトンを集めているとも言われています。
世界で発見された回数のうち約30%が日本で見つかっている、日本と馴染みの深い深海ザメです。
おじさん深海魚③「ウバザメ」
和名:ウバザメ
分類:脊索動物門ネズミザメ目ウバザメ科
大きさ:最大 11 m
生息水深:水深 表層〜900 m
こちらは「ウバザメ」と呼ばれる深海ザメです。
漢字で書くと「姥鮫」です。「姥」は歳をとった女性という意味で、お婆さんのような見た目をしているということからこの名前がつきました。
「ウバザメ」は、ジンベエザメに次いで2番目に大きい魚です。ジンベエザメと同じでプランクトンを主食としています。
その巨大な姿は海で見ると恐ろしいですが、性格自体はとても穏やかです。
大きな口を開けてプランクトンを濾しとる姿や漁船に自ら寄ってきて捕まる姿から、「バカザメ」と呼ばれることもあります。
世界の海に広く生息しており、度々日本で発見されることもあります。
おじさん深海魚④「テンガンムネエソ」
和名:テンガンムネエソ
分類:脊索動物門ワニトカゲギス目ムネエソ科
大きさ:約 7 cm
生息水深:200〜1,000 m
「テンガンムネエソ」はいかにも深海魚のような顔つきをした魚です。
彼らがいる水深200〜1,000mというのは、まだ太陽光がギリギリ届く水深です。そのため、上から照らす光で自分が目立たないように、2つの特徴を備えています。
- 幅が数mmの薄い体
- 腹部に並んだ発光器
幅が数mmしかない極端に薄い体のおかげで、下から見上げた時に影ができにくくなっています。
また、太陽光と同じ明るさの光を腹部に並んだ発光器から出すことで、影を目立ちにくくしています。
深海魚の生存戦略にはこのようにユニークで、かつ理に適ったものがたくさんあります。ここが深海魚の魅力とも言えますね!
おじさん深海魚⑤「オニアンコウ科の仲間」
種類:オニアンコウ科の仲間
分類:脊索動物門アンコウ目オニアンコウ科
大きさ:約 5 cm(オス)
生息水深:0〜4,000 m
「オニアンコウ」はチョウチンアンコウ類の魚でかなり怖い顔をしています…。
この種類の魚はオスが小さくメスが大きいという特徴を持っていますが、さらに特徴的なのはその繁殖方法です。
アンコウの繁殖方法には3つのパターンがあります!
- 生殖の時期のみオスがメスに寄生し、その後は離れる
- メスに寄生しても、しなくてもいい
- 寄生したら一生そのまま
オニアンコウ科の仲間は、オスがメスを見つけると体に噛み付きます。これは栄養をもらったり、生殖することが目的です。
そのまま一生寄生して過ごすものもいるというから驚きです。中には意識も失うものも…。1匹だけでなく
4匹・5匹とオスを引き連れる強いメスもいます。
おじさん深海魚⑥「ジョルダンヒレナガチョウチンアンコウ」
和名:ジョルダンヒレナガチョウチンアンコウ
分類:脊索動物門アンコウ目ヒレナガチョウチンアンコウ科
大きさ:約 25 cm(メス)
生息水村: 700〜3,000 m
「ジョルダンヒレナガチョウチンアンコウ」はまさに深海魚といった姿形をしています。
この四方に散らばった糸のようなものはいわゆるセンサーの役割を果たしており、周囲の情報を集めることができます。
頭には「イリシウム」と呼ばれる器官を持っていますが、発光機能は持っていません。
チョウチンアンコウと言えば「イリシウム」を発光させて餌を取るというイメージがあるかもしれませんが、このアンコウはそういった機能を持っていません。
ちなみに、この種のオスはオニアンコウと比べて自由度が高く、寄生しなくても生きていけます。
おじさん深海魚⑦「ラクダアンコウ科の仲間」
種類:ラクダアンコウ科の仲間
分類:脊索動物門アンコウ目ラクダアンコウ科
大きさ:約 10 cm
生息水深:350〜1,500 m
「ラクダアンコウ」もアンコウの一種です。
このアンコウも立派な「イリシウム」を持っています。ラクダアンコウのイリシウムは発光細菌によって光り、餌を引き寄せることができます。
この細菌は人間が培養しても発光しないので、ラクダアンコウが持つ物質が発光に大きな役割を果たしている、とされています!
おじさん深海魚⑧「ニシアンコウ」
和名:ニシアンコウ
分類:脊索動物門アンコウ目フサアンコウ科
大きさ:最大 2 m
生息水深: 20〜1,000 m
「ニシアンコウ」ももちろんアンコウの仲間です。アンコウは基本おじさんみたいな顔をしている種類が多いですね。
最大2mにもなるニシアンコウですが、口が大きく口内が広がるので自分と同じぐらいの大きさの獲物を食べられます!
このアンコウももちろん「イリシウム」を持ち、獲物をおびき寄せることができます。
ちなみにニシアンコウは食用のアンコウで最も美味とされています!気になる方はぜひ食べてみてください。
おじさんみたいな深海魚に出会える水族館
深海魚大国かつ水族館大国である日本には「おじさんみたいな深海魚」に出会える水族館もあります。
ぜひ実際に訪れて、実際に動き回る姿を観て楽しんでみてください。そして水族館の魅力を感じてください。
この中でも特に深海魚で有名なのは静岡県の「沼津港深海水族館」と愛知県の「竹島水族館」です。
迷ったらこちらに行ってみてください。特に沼津港では深海魚を食べることもできます…。詳しくはこちらの記事をどうぞ!
深海魚はまだまだ不思議がいっぱい
今回は「おじさんみたいな深海魚」というテーマで深海魚を紹介してきました。
ですが、世の中にはまだまだ様々な深海魚がいます。
他のテーマについてもまとめているのでこちらからどうぞ。
もっと深海魚について知りたい方は、本を読むのもオススメです。
コメント