キホウボウ:海底を歩く?味は?水族館で会える?

今回は、海底をちょこちょこと歩く可愛い深海魚「キホウボウ」について、詳しく解説していきます。

他の深海魚についても画像や動画を交えて紹介しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

あわせて読みたい
【自宅でもOK】美味しい深海魚が買えるオススメの通販サイト3選! 発見されるとSNSで話題になったり、テレビで紹介されたり、徐々に知名度が上がってきている深海魚ですが、皆さんはどんなイメージがあるでしょうか? 深海魚は気持ち悪...
目次

深海魚「キホウボウ」とは?

「キホウボウ」はホウボウの仲間で、キホウボウ科に属する深海魚の一種です。

和名:キホウボウ
分類:節足動物門カサゴ目キホウボウ科
大きさ:約 10 cm
生息水深:110〜500 m

食用にも利用される「ホウボウ」と近縁種であるキホウボウ。どちらも海底を歩き回ってエサを探しています。

キホウボウの方が体が小さくてスリムな分、可愛らしい見た目をしています!

あわせて読みたい
かわいい深海魚をまとめてみた:深海魚とは思えないほど愛らしい! 深海魚に関する研究をしていたほど深海魚が好きな僕が厳選して、「かわいい深海魚」を15種類紹介します。 有名な深海魚はもちろん、初めて聞く深海魚もいると思います。...

どこに住んでいる?

キホウボウは日本周辺に広く分布しており、中国や朝鮮半島の沿岸でも確認されています。

駿河湾や熊野灘、土佐湾などの底引き網漁で混ざって獲れることがありますが、殻が固く身も少ないためほぼ利用されません…。

生息水深は約110〜500mほどなので、割と浅いところにも移動してくる深海魚です。

どんな生態をしている?

キホウボウは一生のほとんどを海底近くで生活し、産卵を行います。もちろん泳げますが、泳ぐことは少ないです。

歩くのに利用しているのはヒレが発達したものです。先っちょに味を感じ取る器官(味蕾)があるため、エサを探す能力はとても優れています!

これを利用してエサを探し、海底にいる小エビや多毛類を見つけることで生きていく、という戦略の魚です。

キホウボウの特徴

キホウボウの持つ特徴は以下の通りです。歩くのにも利用する「ヒレ」が大きな特徴です。

キホウボウの特徴
  • エサを探せるヒレ
  • 口の周りに伸びた2つの突起
  • 硬くてトゲのある体

まずは「エサを探せるヒレ」です。

先述した通り、キホウボウはヒレの一部でエサを探すことができます。そして、海底を歩き回ることもできます。一石二鳥のこのヒレは、キホウボウになくてはならないものです!

続いては「口の周りの2つの突起」です。キホウボウ科にはたくさんの種類がいますが、この突起で種類を判別できます。

最後は「硬くてトゲのある体」です。キホウボウの体は非常に硬くてトゲもあります。そのため、食用などに利用するには結構手間がかかります。怪我をしてしまうこともしばしば…。

「キホウボウ」は食べると美味しい?

結論から言うと「キホウボウ」はかなり美味しいことが知られています!

キホウボウの身は旨味がありますが、クセは少なくて食べやすいです。

しかし、身の少なさと体の硬さから流通することはほぼありません。さばくのも結構大変です。

ただ、機会があればぜひ食べていただきたい魚の一種なので、ぜひ覚えておいてください。

詳しい味について知りたい人は以下の記事をどうぞ!

デイリーポータルZ
深海のマスコット 「メンダコ」を食べる 友人から「メンダコあげるよ」というメッセージをもらった。数日後、ガチガチに凍ったジップロックが手元に届いた。 (Monsters Pro Shop / 平坂 寛)

キホウボウに会える水族館は?

キホウボウは浅いところにも上がってくるので、水族館でも比較的簡単に出会うことができる深海魚です!

以下の水族館で展示実績があります。

キホウボウに会える水族館

ですが、深海生物の飼育にはまだまだ問題が山積みなので、長期飼育は簡単ではありません。

常に観られるというわけではないということをご了承ください…。

確実にお目当ての深海魚に出会いたい場合は、事前に水族館に連絡を取ることをオススメします!

とにかく生きた深海魚を観てみたい、という方はぜひこちらの記事もご覧ください!

あわせて読みたい
深海魚・深海生物に会うならココ!オススメ水族館8選 「水族館で生きた深海魚・深海生物に会いたい」と思っている方は結構多いと思います。 深海魚は基本的に「水深200m以下」という高圧の環境に住んでいるため、その生態は...

もっと深海魚が観たい人にオススメ

今回は深海魚「キホウボウ」について詳しく紹介してきました!

ですが、世の中にはまだまだユニークな深海魚がたくさんいます。

様々なテーマで深海魚をまとめているのでこちらからどうぞ。

もっと深海魚について知りたい方は、本を読むのもオススメです。

あわせて読みたい
【大人もハマる!】深海・深海魚好きにオススメの本・図鑑11選 とても変わった見た目や生態をしている深海魚。可愛い種類もいれば、格好いい種類もいます。 そして「そんな深海魚についてもっと知りたい!」と思っている人はどんどん...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

水族館や深海魚・水産に関わることなどが大好きです。
大学院で深海魚に関する研究をしていましたが、2020年に社会人になり
働きながらブログをちょこちょこと書いています。

コメント

コメントする

目次