
こんにちは
自称「水族館ジャーナリスト」のタキです。
今回は、名前はサメなのにサメじゃない?「ギンザメ」
について紹介したいと思います。
ギンザメはサメじゃないのか?深海魚なのか?
と言った疑問に答えていきます。
この記事で疑問解消の手伝いができたら嬉しいです。
ギンザメって何?サメじゃないの?
まずはギンザメに関する簡単な説明を。
ギンザメは「骨が柔らかい魚」軟骨魚類の一種です。
一般的なアジやサバなどの魚は硬骨魚類と呼ばれ
食べればわかる通り、骨が硬い魚です。(刺さると痛い)
軟骨魚類は大きく3つのグループに分かれます。
- 「サメ」
- 「エイ」
- 「ギンザメ」
ということでギンザメは「サメではありません」
ギンザメはギンザメです。
サメとエイは板鰓類(ばんさいるい)に分類されますが
ギンザメは全頭類に分類されます。
同じ軟骨魚類なので近いといえば近いですが
ギンザメはサメとは違う種類というわけです。
ギンザメとサメの見分け方
ギンザメとサメを簡単に見分ける方法は
一言で説明すると「顔」です。笑
ギリシャ神話に登場する怪物「キマエラ」
に由来する学名をつけられたその顔は特徴的。
よく見るサメの顔とは全然違う顔をしてますよね。
これに似た顔を見つけたら「ギンザメの仲間だ」
と思っていいです。
サメとの違いはエラ穴の数や交接器の数など
ありますが、マニアックなので覚えなくて大丈夫。笑
水族館に行ったら調査してみてください。
ギンザメは深海魚なのか?
実は「深海魚」に明確な定義はありません。
深海は深度200m以下のことを指すことが多いので
ここでは、人生(魚生?)の中で一度でも
水深200m以下に行く生物を深海魚としましょう。
ギンザメにも色々種類がありますが
生息水深はだいたいこんな感じ。
- ギンザメ:10 – 699m
- ゾウギンザメ:0 – 200m
- クロテングギンザメ:700mより深いところ
- テングギンザメ:500 – 1000m
これを見るとギンザメは基本的に深海魚と言って
いいはず。
まぁ確かに深海魚っぽい見た目ですよね。
普通の魚とはかけ離れた顔をしてます。
ギンザメは水族館で観られるの?
結論から言うと「ギンザメは水族館で観られます」
ただ、どの水族館でも、と言う訳ではないです。
まだまだ分かっていないことの多いギンザメは
飼育の際のノウハウも少ないため
飼育が短期間で終わることもしばしば。
そのため、狙って行くのはなかなか難しいです。
水族館情報に目を光らせておきましょう。
HPを確認してから行くのがGOOD。
現在(2020年3月)飼育されている水族館は
こんな感じです。
- サンシャイン水族館(東京):ゾウギンザメ
- 長崎ペンギン水族館(長崎):ギンザメ
- 鴨川シーワールド(千葉):ギンザメ
- 葛西臨海水族園(東京):ギンザメの一種
- アクアマリンふくしま(福島):ギンザメの一種
ギンザメは美味しいの?
近ごろ食料資源として深海魚が活用されることも
増えてきていますがギンザメはどうなのか?
実を言うと既に市場に流通しています。
名前は「ギンブカ」
フカはサメのことなのでほぼそのままですね。
長崎のスーパーなどで売られていることがあります。
おそらく購入している人はギンザメだと知らず
サメと思って購入していることでしょう。
さて、スーパーで売られていると言うことは
美味しいのかと言うと「普通に美味しい」という感じ…
(個人的な感想です)
臭みが少ないので食べやすいですが旨味も少ない?
身があっさりなのでフライなどにするといいかも。
Youtuberのきまぐれクックさんが
調理しているので食べ方の参考にどうぞ。
サメっぽいけどサメじゃない魚たち
ギンザメについて解説してきましたが
他にも「サメ」とつくのにサメじゃない魚がいます。
- サカタザメ系の魚
- チョウザメ
- コバンザメ
こいつらはサメじゃありません。
サカタザメは「エイ」ですし
チョウザメとコバンザメに至っては
軟骨魚類でもありません。
世の中には面白い生き物がいっぱい
ギンザメ以外にも面白い姿形や生態を持つ
動物はたくさんいます。
様々なくくりで深海魚についてまとめているので
興味があれば是非。
もっと深海魚について知りたい方は
本を読むのもオススメです!
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