今回は「深海に住むクラゲ類について知りたい!」というあなたに、深海クラゲ達を紹介します。
深海に住んでいるクラゲ達は、見た目が変わっているものから意外と綺麗なものまで様々!
他にもたくさんの深海魚を特集しているので、興味がある方は他の「まとめ」もぜひ見てみてください。
深海に住んでいるクラゲ15選
まずは深海のクラゲを紹介していきます。
ここではまず刺胞動物に分類される、以下のクラゲ達に焦点を当てていきます!
刺胞動物とは触手に、トゲを発射する「刺胞」を持っている動物です。ミズクラゲが有名ですね。触ると刺胞に刺されてしまいます…。
- オトヒメノハナガサ
- ムラサキカムリクラゲ
- クロカムリクラゲ
- ユビアシクラゲ
- ディープスタリアクラゲ
- キタユウレイクラゲ
- ユウレイクラゲ
- ハッポウクラゲ
- ツヅミクラゲモドキ
- カノコケムシクラゲ
- バレンクラゲ
- アカチョウチンクラゲ
- ツリガネクラゲ
- ニジクラゲ
- リンゴクラゲ
深海のクラゲ①「オトヒメノハナガサ」
和名:オトヒメノハナガサ
分類:刺胞動物門花水母目科オオウミヒドラ科
大きさ: 約 1〜2 m
生息水深:数百〜数千 m
まず紹介するのは「オトヒメノハナガサ」です。
なんとも優雅な名前のこの生き物も刺胞動物であり、クラゲの仲間です!
太陽光が届かない深海に花が咲いているような、美しい見た目をしています。
花びらのように揺れる触手は、流れてくる動物プランクトンや小動物を食べるために待ち構えています。
深海のクラゲ②「ムラサキカムリクラゲ」
和名:ムラサキカムリクラゲクラゲ
分類:刺胞動物門カムリクラゲ目ヒラタカムリクラゲ科
大きさ: 約 25 cm
生息水深:250〜700 m
続いて紹介するのは「ムラサキカムリクラゲ」です。
見た目がいかにも深海クラゲっぽいです。
生態に関してはまだまだ不明な点が多いですが、捕食者に攻撃されると発光することが知られています。
後ほど紹介する「クロカムリクラゲ」に似ていますが、形が少し違います。
深海のクラゲ③「クロカムリクラゲ」
和名:クロカムリクラゲ
分類:刺胞動物門カムリクラゲ目クロカムリクラゲ科
大きさ:直径約 20 cm
生息水深:数百〜
続いて紹介するのは「クロカムリクラゲ」です。
「クロ」とついていますが、見た目はかなり赤っぽいです。
クロカムリクラゲの特徴は触手を前にして泳ぐことができる点です。普通のクラゲは触手を後ろになびかせます。
12本の太い触手を持っており、これを使って周囲の獲物を選り好みせずに捕まえて食べています。
深海のクラゲ④「ユビアシクラゲ」
和名:ユビアシクラゲ
分類:刺胞動物門旗口クラゲ目ミズクラゲ科
大きさ: 直径約 75 cm
生息水深:600〜1,500 m
続いて紹介するのは「ユビアシクラゲ」です。
指のような口腕を持っているクラゲ。
ユビアシクラゲはクラゲとしては大きめで、触手や傘もかなり太めです。色は全体的に暗赤色です。
体は大きいですが非常にもろいので、標本の採集が難しいクラゲです。そのため、まだまだわかっていないこともたくさんあります。
深海のクラゲ⑤「ディープスタリアクラゲ」
和名:ディープスタリアクラゲ
分類:刺胞動物門旗口クラゲ目ミズクラゲ科
大きさ:直径 約 60 cm
生息水深:600〜1,750 m
続いては「ディープスタリアクラゲ」です。
こちらも大型のクラゲですが、触手を持っていないのでクラゲに見えないかも?
傘を伸縮させて泳ぐ姿が観察されておらず、ただただ海中を漂う生き物と考えられています。
見た目から「深海のゴミ袋」という不名誉なあだ名をつけられている、ちょっとかわいそうなクラゲです。
深海のクラゲ⑥「キタユウレイクラゲ」
和名:キタユウレイクラゲ
分類:刺胞動物門旗口クラゲ目ユウレイクラゲ科
大きさ: 直径 約 50cm
生息水深:0〜数百 m
続いては「キタユウレイクラゲ」です。
キタユウレイクラゲも大型のクラゲで、さらに無数の長い触手を持ちます。
日本の近海に住んでいますが、北極海などでも同種とされるクラゲが発見されています。
そこでは全長が30mにもなる個体が確認されています。これはクジラと同じぐらいの大きさです!
深海のクラゲ⑦「ユウレイクラゲ」
和名:ユウレイクラゲ
分類:刺胞動物門旗口クラゲ目ユウレイクラゲ科
大きさ: 約 50 cm
生息水深:0〜数百 m
続いて紹介するのは「ユウレイクラゲ」です。
キタユウレイクラゲと同じぐらいの大きさで、より暖かい海で生活しています。
ユウレイクラゲもキタユウレイクラゲも主に他のクラゲを食べて生きています。
どちらの種類も触手に毒を持っているので、他の生物を麻痺させることができます!
深海のクラゲ⑧「ハッポウクラゲ」
和名:ハッポウクラゲ
分類:刺胞動物門剛クラゲ目ツヅミクラゲ科
大きさ: 直径 約 4.5 cm
生息水深:660〜1,168 m
続いてのクラゲは「ハッポウクラゲ」です。
名前が示す通り8本の長い触手が特徴的です。
ハッポウクラゲは傘の直径が5cmに満たない、かなり小ぶりのクラゲです。
色は濃い褐色なので、深海で見つかりにくく深海での生活に適応しています!
深海のクラゲ⑨「ツヅミクラゲモドキ」
和名:ツヅミクラゲモドキ
分類:刺胞動物門剛クラゲ目ツヅミクラゲ科
大きさ: 約 4.5 cm
生息水深:800 m
続いて紹介するのは「ツヅミクラゲモドキ」です。
ハッポウクラゲと同じツヅミクラゲ科ですが、こちらの触手は4本です。
たまに5〜6本の触手を持つ個体もいることが報告されています。
生態についてはあまりわかっておらず今後の研究が待たれます!
深海のクラゲ⑩「カノコケムシクラゲ」
和名:カノコケムシクラゲ
分類:刺胞動物門クダクラゲ目
大きさ: 約 10 cm
生息水深:100〜1,500 m
続いて紹介するのは「カノコケムシクラゲ」です。
クダクラゲ目のクラゲは「群体」を作ることが知られています。
群体とは同じ生物がたくさん繋がって、一つの大きな群れになったもの。
それぞれの個体は、繋がったまま栄養分をお互いに分け合って生活します。
深海のクラゲ11「バレンクラゲ」
和名:バレンクラゲ科の一種
分類:刺胞動物門クダクラゲ目バレンクラゲ科
大きさ: 約 4〜5 cm
生息水深:0〜数百 m
続いて紹介するのは「バレンクラゲ」です。
カノコケムシクラゲと同じ、クダクラゲ目に属するクラゲです。
バレンクラゲは世界各地の暖かい海に生息しており、触手上には刺胞が並びます。もし見つけても触らないようにしましょう!
深海のクラゲ12「アカチョウチンクラゲ」
和名:アカチョウチンクラゲ
分類:刺胞動物門花クラゲ目エボシクラゲ科
大きさ: 約 18cm
生息水深:450〜1,000 m
続いて紹介するのは「アカチョウチンクラゲ」です。
赤くて提灯のような形をしたクラゲです。かつては希少種だと考えられていましたが、岩手県の三陸沖で多数発見されました。
傘には24本の触手が備わっており、伸ばした時の長さは傘の6倍以上。普段は触手を水平に伸ばして漂います。
深海のクラゲ13「ツリガネクラゲ」
和名:ツリガネクラゲ
分類:刺胞動物門硬クラゲ目イチメガサクラゲ科
大きさ: 約 2 cm
生息水深:0〜数百 m
続いて紹介するのは「ツリガネクラゲ」です。
ガラスの釣り鐘のような見た目をしたクラゲです。
傘の縁が発達しているため優雅な見た目をしていますが、泳ぎは意外と速いです。
傘の縁に100本近い触手がありますが、伸ばさずに縮めていることが多くあまり使いません。
深海のクラゲ14「ニジクラゲ」
和名:ニジクラゲ
分類:刺胞動物門硬クラゲ目イチメガサクラゲ科
大きさ: 約 2 cm
生息水深:0〜数百 m
続いて紹介するクラゲは「ニジクラゲ」です。
こちらも透き通った美しい見た目をしています。
傘の色は基本的に無色透明ですが、光にかざすと反射で虹色に輝きます。これがニジクラゲの名前の由来です。
ニジクラゲは触手を伸ばしていることが多いですが、非常に切れやすくなっています。この触手は発光することもできます!
深海のクラゲ15「リンゴクラゲ」
和名:リンゴクラゲ
分類:刺胞動物門旗口クラゲ目ミズクラゲ科
大きさ: 直径 約 25 cm
生息水深:500〜1,400 m
続いて紹介するのは「リンゴクラゲ」です。
全体的に色が赤く、リンゴのような見た目をしているクラゲです。
リンゴクラゲの傘はとても薄く、非常にもろくなっています。
発光することが知られていますがそのメカニズムは分かっていません!
深海に住んでいるクシクラゲ8選
ここからはクシクラゲを紹介します。
クシクラゲは刺胞動物ではなく「有櫛動物」という仲間に分類されます。刺胞を持っていないので触っても大丈夫です。
トゲの代わりに櫛板を持っており、光を当てると反射で虹色に輝きます!
- オビクラゲ
- シンカイウリクラゲ
- アミガサクラゲ
- テマリクラゲ
- フウセンクラゲ
- キタカブトクラゲ
- アカカブトクラゲ
- コトクラゲ
深海のクシクラゲ①「オビクラゲ」
和名:オビクラゲクラゲ
分類:有櫛動物門オビクラゲ目オビクラゲ科
大きさ: 最大 2 m
生息水深:0〜300 m
まず紹介するのは「オビクラゲ」です。
名前の通り帯のように平べったく、長い体を持つクラゲです。
英語では「ビーナスの帯」と呼ばれており、海中をゆらゆら泳ぐ姿はとても優雅。
中央の部分が白くなっていますが、実はこれは口です。まだまだ謎の多いクラゲといえます。
深海のクシクラゲ②「シンカイウリクラゲ」
和名:シンカイウリクラゲ
分類:刺胞動物門ウリクラゲ目ウリクラゲ科
大きさ: 約 10 cm
生息水深:150〜750 m
続いて紹介するのは「シンカイウリクラゲ」です。
深海に住んでいるウリクラゲの仲間、ということでシンカイウリクラゲです。
ウリクラゲは他のウリクラゲを食べます。自分と同じぐらいのサイズであれば丸飲みしてしまいます。
そんな恐ろしいウリクラゲですが、泳いでいる姿はとても美しいです。櫛板に光を反射させて虹色に輝きます。
深海のクシクラゲ③「アミガサクラゲ」
和名:アミガサクラゲ
分類:有櫛動物門ウリクラゲ目ウリクラゲ科
大きさ: 数 cm 程度
生息水深:0〜数百 m
続いて紹介するのは「アミガサクラゲ」です。
シンカイウリクラゲと同じウリクラゲの仲間です。
表層でも見られるクラゲで、新江ノ島水族館などの水族館で観ることもできます。
深海のクシクラゲ④「テマリクラゲ」
和名:テマリクラゲ
分類:有櫛動物門フウセンクラゲ目テマリクラゲ科
大きさ: 約 1〜4 cm
生息水深:0〜数千 m
続いて紹介するのは「テマリクラゲ」です。
名前の通り手毬のような形のクラゲです。
テマリクラゲの仲間には、体長の10倍を超える長い触手を持っている種類もいます。
普段は体の中に収納していますが、獲物を捕らえる時に触手を利用します!
深海のクシクラゲ⑤「フウセンクラゲ」
名前:フウセンクラゲ属の一種
分類:有櫛動物門フウセンクラゲ目テマリクラゲ科
大きさ: 約 3 cm
生息水深:0〜数千 m
続いて紹介するのは「フウセンクラゲ」です。
フウセンクラゲはテマリクラゲ科の一種です。
体は透明で、こちらも光を反射して美しく泳いでいます。フウセンクラゲは普通に日本海でも見られます。
深海のクシクラゲ⑥「キタカブトクラゲ」
和名:キタカブトクラゲ
分類:有櫛動物門カブトクラゲ目カブトクラゲ科
大きさ: 約 15 cm
生息水深:0〜1,200 m
続いて紹介するのは「キタカブトクラゲ」です。
無色透明の綺麗なクラゲで、太平洋や大西洋の水温が低い場所で見られます。
名前の由来は全体が兜のような形をしているため。下の部分が膨らんでおり、その部分を開いて獲物を捕まえます。
深海のクシクラゲ⑦「アカカブトクラゲ」
和名:アカカブトクラゲ
分類:有櫛動物門カブトクラゲ目カブトクラゲ科
大きさ: 約 15 cm
生息水深:0〜1,200 m
続いてのクシクラゲは「アカカブトクラゲ」です。
赤みを帯びたカブトクラゲということで、この名前がついています。
アカカブトクラゲは一般的には赤いですが、実はオレンジの個体や紫がかった個体も確認されています。
深海調査での出現率が高いクラゲで、優雅に泳ぐ姿が美しいです。
深海のクシクラゲ⑧「コトクラゲ」
和名:コトクラゲ
分類:有櫛動物門クシヒラムシ目コトクラゲ科
大きさ: 約 15 cm
生息水深:70〜230 m
続いて紹介するのは「コトクラゲ」です。
ウサギのような耳を持った、見た目がかなり特徴的なクラゲです。
コトクラゲ科の仲間には、黄色い個体、オレンジの個体、半透明の個体などがありバリエーションがかなり豊富です。
コトクラゲは海底の石やヤギ類に張り付き、じっと獲物を待ち構えています。
深海のクラゲではない?「ゾウクラゲ」3選
ここからはゾウクラゲ類を紹介します。
実はゾウクラゲは「クラゲ」とついていますが、クラゲの仲間ではありません。見た目も少しクラゲっぽいですが、彼らは軟体動物に分類され種類としては巻貝の仲間です。
ここでは3種類のゾウクラゲを紹介します。
- コノハゾウクラゲ
- カエデゾウクラゲ
- ヒメゾウクラゲ
深海のクラゲ?①「コノハゾウクラゲ」
和名:コノハゾウクラゲ
分類:軟体動物門目科
大きさ: 約 50 cm
生息水深:0〜100 m
まずは「コノハゾウクラゲ」です。
このゾウクラゲは割と浅瀬に住んでいます。そのため深海生物には属しません。
巻貝の仲間ですが、殻は退化していて非常に薄く小さくなっています。
基本的に浮遊生活をしながら海の中で生きています。
深海のクラゲ?②「カエデゾウクラゲ」
和名:カエデゾウクラゲ
分類:軟体動物門ゾウクラゲ科
大きさ: 約 8 cm
続いてのゾウクラゲは「カエデゾウクラゲ」です。
こちらは深海に生息しているゾウクラゲです。巻貝の仲間ですが体は透明。透明になることで敵から身を隠します。
しかし、内臓は透明になっていないので、内臓の部分が見つかって食べられてしまうこともあります…。
深海のクラゲ?③「ヒメゾウクラゲ」
和名:ヒメゾウクラゲ
分類:軟体動物門ゾウクラゲ科
大きさ: 約 50 cm
最後のゾウクラゲは「ヒメゾウクラゲ」です。
特徴としては今まで紹介してきたゾウクラゲとほぼ同じです。
巻貝ですが体は透明で、基本的に浮遊生活をしています。
深海魚に出会える水族館
深海魚大国かつ水族館大国である日本には、深海魚に出会える水族館もあります。
ぜひ実際に訪れて、実際に動き回る姿を観て楽しんでみてください。そして水族館の魅力を感じてください。
この中でも特に深海魚で有名なのは静岡県の「沼津港深海水族館」と愛知県の「竹島水族館」です。
迷ったらこちらに行ってみてください。特に沼津港では深海魚を食べることも出来ます!
深海魚に会える水族館についてはこちらの記事をどうぞ!
深海魚はまだまだ不思議がいっぱい
今回は「深海にいるクラゲ・クシクラゲ」というテーマで深海魚を紹介してきました。
ですが、世の中にはまだまだ様々な深海魚がいます。
他のテーマについてもまとめているのでこちらからどうぞ。
もっと深海魚について知りたい方は、本を読むのもオススメです。
コメント