地震との関連が疑われることで有名な深海魚「リュウグウノツカイ」ですが、実は同じ「アカマンボウ目」に属している仲間がたくさんいます。ということで今回はリュウグウノツカイの仲間たちをまとめてみました。
神秘的な見た目が大人気のリュウグウノツカイですが、似た見た目をした仲間が結構います!
他にもたくさんの深海魚を特集しているので、興味がある方は他の「まとめ」もぜひ見てみてください。
深海魚「リュウグウノツカイ」とは?
和名:リュウグウノツカイ
分類:脊索動物門アカマンボウ目リュウグウノツカイ科
大きさ:3 m(最大 11 m)
生息水深: 200〜1,000 m
こちらは、人気の高い深海魚「リュウグウノツカイ」です。
その神秘的な見た目が話題を呼び、捕獲されるとニュースにもなります。地震との関連性も噂されることが多いですが、地震と深海魚は関係ないことが分かっています!
たまーに行きた状態で水族館に搬入されることもありますが、泳ぐ姿を生で見れたら超レアです!
そんなリュウグウノツカイですが、同じリュウグウノツカイ属の魚は他にいません。ですが、アカマンボウ目にまで広げると、意外とたくさんの仲間がいます。
ということで今回は、リュウグウノツカイと同じアカマンボウ目に属する仲間を10種紹介します。
リュウグウノツカイの仲間①「サケガシラ」
和名:サケガシラ
分類:脊索動物門アカマンボウ目フリソデウオ科
大きさ:2 m
生息水深:200〜500m
最初の仲間は「サケガシラ」です。
細長いですが、リュウグウノツカイと比べると少し太めに感じるかもしれません。
サケガシラはアカマンボウ目の、フリソデウオ科に属している魚です。
リュウグウノツカイは動物プランクトンを食べて生活しますが、サケガシラは小魚やイカを食べています。肉は水っぽいので食用には向きません…。気まぐれクックさんが実際に食べてます。
リュウグウノツカイの仲間②「テンガイハタ」
和名:テンガイハタ
分類:脊索動物門アカマンボウ目フリソデウオ科
大きさ:約 2 m
続いて紹介するのは「テンガイハタ」です。
こちらもリュウグウノツカイの偽物と呼べそうな見た目をしています。リュウグウノツカイと同じく、立ち泳ぎをしながら動物プランクトンなどを食べて生活しています。
幼魚の時は発達した腹ビレや尾ビレを持ちますが、成長するにつれて目立たなくなっていきます。
テンガイハタは滅多に漁獲されませんが、獲れると食用利用されることがあります!水抜きして刺身にしたり、鍋物に利用します。
リュウグウノツカイの仲間③「フリソデウオ」
和名:フリソデウオ
分類:脊索動物門アカマンボウ目フリソデウオ科
大きさ:約 1 m
続いて紹介するのは「フリソデウオ」です。
サケガシラやテンガイハタよりもさらに短い種類の魚です。
リュウグウノツカイよりも著しく短いフリソデウオですが、少しリュウグウノツカイの面影はあります。日本近海に広く分布していますが、発見されることはかなり稀です。
こちらも立ち泳ぎをしながら、プランクトンや浮遊性の甲殻類を食べて生活していると考えられています。
リュウグウノツカイの仲間④「テングノタチ」
和名:テングノタチ
分類:脊索動物門アカマンボウ目アカナマダ科
大きさ:約 1.5 m
生息水深:約 1,000 m
続いて紹介するのは「テングノタチ」です。
体つきはかなりリュウグウノツカイに似ていますが、顔がちょっと違います。赤色の背ビレに細長い体を持っていますが、特徴的なのは頭の上の部分です。天狗の鼻のように張り出しています。
また、お尻の近くに墨袋を持っておりイカ墨のようなスミを出すこともできます。
テングノタチも頭を上にして泳ぎますが、珍しい魚なので詳しいことはあまりよく分かっていません。
リュウグウノツカイの仲間⑤「アカナマダ」
和名:アカナマダ
分類:脊索動物門アカマンボウ目アカナマダ科
大きさ:約 1 m(最大 2 m)
生息水深: 200〜1,000 m
続いて紹介するのは「アカナマダ」です。
こちらも見た目はリュウグウノツカイっぽいですが、少し違いますね。
日本でも稀に捕獲される深海魚で、富山や北海道・神奈川などで確認された記録があります。
テングノタチと同様に墨袋を持っており、お尻の部分から墨を噴出できます。頭を上にして泳ぐと考えられていますが不明な点も多く、定かではありません!
リュウグウノツカイの仲間⑥「アカマンボウ」
和名:アカマンボウ
分類:脊索動物門アカマンボウ目アカマンボウ科
生息水深:表層〜 500 m
続いて紹介するのは「アカマンボウ」です。アカマンボウを知っている人は多いかもしれません。
一時期「マグロの代わりとして使われている?』ということで話題になった魚ですが、それは真っ赤な嘘です!
確かに味や見た目はマグロに似ていますが、大量に獲れるわけでもないアカマンボウをわざわざマグロの代わりに使いません。マグロより値段が高くなってしまうからです…。
そんなアカマンボウですが、実はリュウグウノツカイと近縁です。名前にマンボウとついていますが、水族館の人気者であるマンボウとは分類上全く別です。
アカマンボウは結構美味しいので普通の食用利用され、沖縄やハワイでは重宝されているお魚です!
リュウグウノツカイの仲間⑦「クサアジ」
和名:クサアジ
分類:脊索動物門アカマンボウ目クサアジ科
大きさ:約 45 cm
続いて紹介するのは「クサアジ」です。
名前も見た目も全くと言っていいほど、リュウグウノツカイには似ていません。駿河湾や朝鮮、マダガスカル沖などで捕獲されることのある魚です。
リュウグウノツカイとは逆に体は上下に高いですが、口が斜め下に伸びるところは似ています。
稀に漁獲されることがあり、味は結構美味しいので食用利用されます。
リュウグウノツカイの仲間⑧「ヒメクサアジ」
和名:ヒメクサアジ
分類:脊索動物門アカマンボウ目クサアジ科
大きさ:約 30 cm
生息水深:約 200 m
続いて紹介するのは「ヒメクサアジ」です。
こちらも見た目、名前ともにリュウグウノツカイには似ていません。日本では駿河湾や相模湾で稀に漁獲され、世界的にはオーストラリアやニュージーランド沿岸で見られます。
漁師さんたちは獲れると食べますが、流通することはほぼありません。ただ、味は美味しいと評判です。
美ら海水族館での展示実績がありますが、水族館で観られたらかなりレアです!
リュウグウノツカイの仲間⑨「ステューレポルス」
学名:Stylephorus chordatus(ステューレポルス)
分類:脊索動物門アカマンボウ目ステューレポルス科
大きさ:約 30 cm
生息水深:1,000 m程度?
続いて紹介するのは「ステューレポルス」です。
変な名前になっている理由は、和名がついていないからです。
ステューレポルスは、リュウグウノツカイやフリソデウオに見た目は似ています。しかし、大きさは30cm程度とかなり小さめです。
深海の中層を立ち泳ぎしながら、プランクトンや浮遊性の甲殻類を食べます。また、尾ビレの一部と背びれの一部が異常に長いことも特徴です。これが邪魔するのか、泳ぐ能力はあまりありません。
日本近海では獲れない魚で、謎に包まれている部分もたくさんあります。
リュウグウノツカイの仲間⑩「ラディイケパルス」
和名:Radiicephalus elongatus(ラディイケパルス)
分類:脊索動物門アカマンボウ目ラディイケパルス科
大きさ:約 70 c
最後に紹介するのは「ラディイケパルス」です。こちらも和名がない魚です。
大西洋の中部から東部とニューギニア沖のみで発見されている珍しい魚で、標本も数点しか存在していません。
墨袋を持っていて、アカナマダ科とは近い関係だと考えられています。
今後の研究や標本の発見が非常に期待される魚です!
様々な深海生物に出会える水族館
深海魚大国かつ水族館大国である日本には「深海魚に出会える水族館」もあります。
ぜひ実際に訪れて、実際に動き回る姿を観て楽しんでみてください。
そして水族館の魅力を感じてください。
この中でも特に深海魚で有名なのは静岡県の「沼津港深海水族館」と愛知県の「竹島水族館」です。迷ったらこちらに行ってみてください。
特に沼津港では深海魚を食べることも出来ます!
深海魚に会える水族館についてはこちらの記事をどうぞ!
深海魚はまだまだ不思議がいっぱい
今回は「リュウグウノツカイとその仲間たち」というテーマで深海魚を紹介してきました。
ですが、世の中にはまだまだ様々な深海魚がいます。
他のテーマについてもまとめているのでこちらからどうぞ。
もっと深海魚について知りたい方は、本を読むのもオススメです。
コメント
コメント一覧 (2件)
和名:アカマンボウ
分類:脊索動物門アカマンボウ目アカマンボウ科
大きさ:表層〜 500 m
大きさ500mって流石に凄くね?
すいません、表記が間違っていました!
大きさではなく「生息水深」です。