今回は「深海に住むタコ類について知りたい!」というあなたに、深海タコ達を紹介します。
深海のタコと聞くとメンダコが真っ先に浮かぶかもしれませんが、実は他にも様々なタコが生息しています。
他にもたくさんの深海魚を特集しているので、興味がある方は他の「まとめ」もぜひ見てみてください。
深海のタコ①「ジュウモンジダコ」
和名:ジュウモンジダコ
分類:軟体動物門タコ目メンダコ科
生息水深: 1,000〜4,800m
まず紹介するのは「ジュウモンジダコ」です。
その見た目から、英語で「ダンボオクトパス」と呼ばれるタコの一種です。確かにディズニーキャラクターの
ダンボのような耳を持っています。
アメリカやフィリピン、ニュージーランド沖で捕獲されており、生息水深は結構深いです。なんと水深7,000m付近に生息する仲間もいます。
耳のようなヒレを動かす、独特な泳ぎ方のタコで甲殻類や多毛類(ゴカイなど)を食べます。平均寿命は3〜5年ほどです。
深海のタコ②「コウモリダコ」
和名:コウモリダコ
分類:軟体動物門コウモリダコ目コウモリダコ科
大きさ:約 30 cm
生息水深:600〜900m
続いてのタコは「コウモリダコ」です。
学名にはヴァンパイアを意味する単語が使われているタコです。コウモリダコは熱帯から温帯域に生息しており、ヒレの付け根には発光器を備えています。
英語では「ヴァンパイアスクイッド(Vampire squid)」と呼ばれますが、生きた獲物を積極的に襲うといったことはほとんどありません。
深海のタコ③「メンダコ」
和名:メンダコ
分類:軟体動物門八腕形目メンダコ科
大きさ:約 20 cm
生息水深: 200〜1,000m
続いて紹介するのは「メンダコ」です。
深海に住んでいるタコといえば、多くの方がメンダコを思い浮かべるはずです。
普通のタコは水を噴射して素早く動きますが、メンダコは体の構造上ゆっくりしか動けません。これは体力の消耗を抑えるためだと言われています。
餌は海の底に住んでいるヨコエビなどの小さな甲殻類で、深海に住んでいるため、墨袋は持っていません。
メンダコは水族館に展示されることも多く、比較的出会うチャンスは多いので機会があれば間近で観察してみてください!
深海のタコ④「ホクヨウイボダコ」
和名:ホクヨウイボダコ
分類:軟体動物門タコ目マダコ科
大きさ:約 50〜90 cm
生息水深:最大 2,700 m
続いて紹介するのは「ホクヨウイボダコ」です。
太平洋の深海にいる大きな目をしたタコです。ホクヨウイボダコには同じ種でありながら、肌がスベスベのものとイボイボのものの両方が確認されています。
しかも、そのイボイボは深いところにいる個体の方が多くなっています。
この理由はまだ分かっておらず、今後の研究が待たれます!
深海のタコ⑤「ヒゲナガダコ」
和名:ヒゲナガダコ
分類:軟体動物門タコ目ヒゲダコ科
大きさ:約 1 m
生息水深: 2,500〜4,500m
続いて紹介するのは「ヒゲナガダコ」です。
こちらもかなり深い場所にいるタコです。ヒゲナガダコは吸盤の両側にヒゲのような長い触手を持っており、その特徴からこの名前がついています。
体をブワッと膨らませたり、シュッと細くなったり面白い動きをするヒゲナガダコ。
生態はほとんど分かっていませんが泳いでいる姿が撮影されています!上の動画をぜひご覧ください。
深海のタコ⑥「クラゲダコ」
和名:クラゲダコ
分類:軟体動物門タコ目クラゲダコ科
大きさ:約 35 cm
生息水深: 500〜2,000m
続いて紹介するのは「クラゲダコ」です。
体がほとんど透明で、一瞬クラゲかと思ってしまうような見た目のタコです。
このタコの大きな特徴は「望遠眼」です。目が細長く伸びた望遠眼を持つのは、イカ・タコの仲間にはほぼいません。この発達した眼を利用して生活すると考えられています。
日本では千葉県の館山や相模湾で発見されたことがあります。
深海のタコ⑦「カンテンダコ」
和名:カンテンダコ
分類:軟体動物門タコ目カンテンダコ科
大きさ:約 1 m(最大4mという話も)
生息水深: 200〜400m
続いて紹介するのは「カンテンダコ」です。
名前の通り、体が寒天のようにぷよぷよとしているのが特徴です。
大型のタコですが、大きくなるのはメスのみです。オスは矮雄(わいゆう)と呼ばれ、大きくても30cmほどにしか成長しません。
この特徴はアンコウによく見られますが、タコブネやアミダコなど、他のタコにも確認されている特徴です!
足はしっかり8本ありますが、普段は1本目の下に隠れているためぱっと見は7本足のタコに見えます。
深海のタコ⑧「ツノモチダコ」
和名:ツノモチダコ
分類:脊索動物門タコ目マダコ科
大きさ:約 90 cm
生息水深: 200〜600m
続いて紹介するのは「ツノモチダコ」です。
名前の通りツノのようなものを持った、ちょっと変わったタコです。マダコ科ということで、ツノ以外はマダコに似ており普通のタコっぽい姿形をしています。
漁獲される地域では食用ともされており、深海魚で有名な沼津では「トロダコ」と呼ばれて親しまれています。
沼津港深海水族館や鳥羽水族館などで飼育された実績もあるタコです。
深海のタコ⑨「チヒロダコ」
和名:チヒロダコ
分類:軟体動物門タコ目マダコ科
大きさ:約 40 cm
生息水深: 150〜300m
続いて紹介するのは「チヒロダコ」です。
こちらも比較的浅い場所にいるタコです。見た目も普通のタコっぽいです。
九州沖より北の海に生息しており、アラスカやアリューシャン列島でも確認されています。
底引き網漁で漁獲されますが、量は少なく一般に流通することはほとんどありません。
しかし、味は悪くなく産地周辺では加工・流通しています。機会があれば食べたいところ!
深海のタコ⑩「ミズダコの仲間」
種類:ミズダコの仲間
分類:脊索動物門タコ目マダコ科
生息水深:約 3,200 m
最後に紹介するのは「ミズダコの仲間」です。
今のところ和名は無く、学名は「Muusoctopus Robustus」です。
このタコはアメリカのカリフォルニア沖にある、ダビッドソン海山の岩場で集まっていたことが確認されました。
その数はなんと数百匹。いたるところに群があり総数は1,000を超えていたと言います。
99%近くのタコが卵を抱えており、なぜこんな光景が広がっていたのかいまだに理由は不明です。
深海にはまだまだ謎が広がっているということです!
様々な深海生物に出会える水族館
深海魚大国かつ水族館大国である日本には「深海魚に出会える水族館」もあります。
ぜひ実際に訪れて、実際に動き回る姿を観て楽しんでみてください。
そして水族館の魅力を感じてください。
この中でも特に深海魚で有名なのは静岡県の「沼津港深海水族館」と愛知県の「竹島水族館」です。迷ったらこちらに行ってみてください。
特に沼津港では深海魚を食べることも出来ます!
深海魚に会える水族館についてはこちらの記事をどうぞ!
深海魚はまだまだ不思議がいっぱい
今回は「深海に住んでいるタコたち」というテーマで深海魚を紹介してきました。
ですが、世の中にはまだまだ様々な深海魚がいます。
他のテーマについてもまとめているのでこちらからどうぞ。
もっと深海魚について知りたい方は、本を読むのもオススメです!
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