深海に住むエビ12選+3:深海のエビは美味しいものばかり!

今回は「深海に住むエビ類について知りたい!」というあなたに、深海エビ達を紹介します。

深海に住んでいるエビ達は、水族館で見られるものが多いのが特徴。また、意外と美味しい種類が豊富です!

他にもたくさんの深海魚を特集しているので、興味がある方は他の「まとめ」もぜひ見てみてください。

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深海のエビ①「クレナイモロトゲエビ」

和名:クレナイモロトゲエビ
分類:節足動物門十脚目タラバエビ科
生息水深: 800〜1,200 m

まず紹介するのは「クレナイモロトゲエビ」です。

新種として登録されたばかりの、まだまだ認知度の低いエビです!

北海道の羅臼沖で採集され、そのまま水族館「アクアマリンふくしま」で展示が開始されました。

頭全体に細毛が生えているのが特徴で、体全体は美しい「紅色」をしています。

深海のエビ②「ツメナガイバラモエビ」

和名:ツメナガイバラエビ
分類:節足動物門十脚目ヒメサンゴモエビ科
大きさ:約 10 cm
生息水深: 600〜800 m

続いて紹介するのは「ツメナガイバラモエビ」です。

かなり珍しく、2016年に80年ぶりに見つかった深海エビです。

1936年にロシア人の研究者が新種として報告しましたが、その後は発見されず長い間存在は謎のままでした。

このエビも生きた個体がアクアマリンふくしまで展示されました。

深海のエビ③「ボタンエビ」

和名:ボタンエビ
分類:節足動物門十脚目タラバエビ科
大きさ:13〜20 cm
生息水深: 300〜500 m

続いて紹介するのは「ボタンエビ」です。
食用として広く知られているエビですが、流通量は少ないのでとても高価です。

体は濃いオレンジ色ですが、鮮度が落ちると黄色がかってきます。卵は青色で、こちらも食べると非常に美味しいです。

よく知られているエビの中にもボタンエビのように深海種がいます!

深海のエビ④「サクラエビ」

和名:サクラエビ
分類:節足動物門十脚目サクラエビ科
大きさ:約 4 cm
生息水深: 200〜300 m

続いて紹介するのは「サクラエビ」です。

誰もが知っている美味しいエビです。

旨味が多く、かき揚げなどに利用されるサクラエビも実は深海エビ。日本では静岡の駿河湾でのみ漁獲されています。

昼間は深場にいますが、夜になると餌を食べるために浅場に上がってくる深海エビです。

深海のエビ⑤「ダイオウキジンエビ」

和名:ダイオウキジンエビ
分類:節足動物門十脚目エビジャコ科
大きさ:最大 25 cm
生息水深:500〜1,000 m

続いて紹介するのは「ダイオウキジンエビ」です

2016年に新種登録された新しいエビです。

現在のところ北海道の釧路沖、根室海峡から記録されているのみ。北海道の羅臼町では「ガサエビ」という名前で知られています。

味は甘く、良いダシが出るということで羅臼では食用にもされています。

深海のエビ⑥「ナミクダヒゲエビ」

和名:ナミクダヒゲエビ
分類:節足動物門十脚目クダヒゲエビ科
大きさ:約 15 cm
生息水深: 150〜400 m

続いて紹介するのは「ナミクダヒゲエビ」です。

鹿児島県では食用のエビとして、高値で取引されることもある深海エビです。

地元では「甘エビ」と呼ばれることもあり、刺身で食べても美味しいです。

流通量はそこまで多くないですが、食べようと思えば食べられる深海エビ!

深海のエビ⑦「センジュエビ」

和名:センジュエビ
分類:節足動物門十脚目センジュエビ科
大きさ:約 20 cm
生息水深: 150〜500 m

続いて紹介するのは「センジュエビ」です。

10本中8本の足にハサミがついている、ということが名前の由来です。

目が退化しているため、自分から積極的に動き回ることはありません。

見た目がちょっと変わっているエビで、水族館ではあまり見られませんが、沼津港深海水族館で展示実績があります。

深海のエビ⑧「クボエビ」

和名:クボエビ
分類:節足動物門十脚目イセエビ科
大きさ:約 20 cm
生息水深: 50〜360 m

続いて紹介するのは「クボエビ」です。

小型のイセエビの仲間で、長いヒゲを持っている深海エビです。

クボエビは体に発音機を持っており、ぎぃぎぃと音を立てることができます。

イセエビの仲間ということで味は最高!ですが流通することはほぼありません。

深海のエビ⑨「アカザエビ」

和名:アカザエビ
分類:節足動物門十脚目アカザエビ科
大きさ:約 25 cm
生息水深: 200〜440 m

続いて紹介するのは「アカザエビ」です。

全身が堅い殻に覆われており、食用利用される深海エビです。

日本近海のみに生息しており、英語で「Japanese lobster」 と呼ばれます。

味はとても美味なので値段も高価ですが、チャンスがあれば食べておきたいエビです。

深海のエビ⑩「オキナエビ」

和名:オキナエビ
分類:節足動物門十脚目アカザエビ科
大きさ:約 20 cm
生息水深:400〜500 m

続いて紹介するのは「オキナエビ」です。

体の大部分が柔らかい毛に覆われており、眼はほぼ退化している深海エビです。

立派なハサミを持っていますが、飼育下ではあまり利用されていない様子。

底引き網漁で漁獲されることがありますが、非常に美味しいので漁師さんが消費します!まとまって獲れたら市場に出回るので、その時がチャンス!

深海のエビ11「ヤサオキナエビ」

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和名:ヤサオキナエビ
分類:節足動物門十脚目アカザエビ科
大きさ:約 20 cm

続いて紹介するのは「ヤサオキナエビ」です。
オキナエビに似ていますが毛が薄く、体も細身です。

漁獲されることは非常に少なく、とても珍しい深海エビです。

オキナエビと違ってほとんど獲れないので、食用利用で流通することは基本ありません…。

深海のエビ12「ドウケツエビ」

和名:ドウケツエビ
分類:節足動物門十脚目ドウケツエビ科
大きさ:1.5 cm
生息水深: 150〜1,000 m

続いて紹介するのは「ドウケツエビ」です。

カイロウドウケツという海綿類の中に住んでいるエビなのでこの名前がついています。

ドウケツエビは稚エビの頃にカイロウドウケツの中にペアで入り込み、基本的に生涯その中で暮らします。

生活史としてはまだ分かっていないことが多く、カイロウドウケツの中と外を自由に出入りできるとも言われています。

「エビ」とつくけどエビじゃないエビ

ここからは名前に「エビ」とついていますが、エビではない生き物を3種類紹介します!

見た目もほとんどエビに見えますが実はエビじゃないんです。

分類とはなんとも難しいですね。

エビじゃないエビ
  • オオコシオリエビ
  • ゴエモンコシオリエビ
  • カイコウオオソコエビ

深海のエビ?①「オオコシオリエビ」

和名:オオコシオリエビ
分類:節足動物門十脚目チュウコシオリエビ科
大きさ:約 20 cm
生息水深: 76〜430 m

まず紹介するのは「オオコシオリエビ」です。

こちらは大型のコシオリエビです。

実はコシオリエビは「エビ」とつきますが、エビの仲間ではありません。どちらかというとヤドカリに近いグループです。

オオコシオリエビは底引き網漁などで捕獲されます。水産場の価値は高くないですが、味はイケるということで食用にされます!

深海のエビ?②「ゴエモンコシオリエビ」

和名:ゴエモンコシオリエビ
分類:節足動物門十脚目コシオリエビ科
大きさ:約 5 cm
生息水深:700〜1,600 m

続いて紹介するのは「ゴエモンコシオリエビ」です。

熱水噴出口で生活するエビで、名前は釜茹でにされた石川五右衛門に由来します。

熱水噴出孔とは地球の火山活動によって、温められた熱水が吹き出ている場所です。このエビはその周辺で生活しています。

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多数の個体が密集して生活しており、研究者もその多さに驚いたそうです。

熱水に含まれる硫化水素などをエネルギーとして育つ細菌を食べて生きています。

ゴエモンコシオリエビもヤドカリに近いです。

深海のエビ?③「カイコウオオソコエビ」

和名:カイコウオオソコエビ
分類:節足動物門端脚目
大きさ:約 4.5 cm
生息水深:6000 m以深

続いて紹介するのは「カイコウオオソコエビ」です。

海の最も深い場所に生息する生き物です。

こちらは「ヨコエビ」というグループに属している生き物です。ヨコエビはエビではありません。

カイコウオオソコエビは「深度10,000m」を超えるマリアナ海溝でも確認されており、最も深い場所で生活することもできます。

体内には大量の脂肪を蓄えており、餌の少ない環境でエネルギー源にしています。

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様々な深海生物に出会える水族館

深海魚大国かつ水族館大国である日本には「深海魚に出会える水族館」もあります。

ぜひ実際に訪れて、実際に動き回る姿を観て楽しんでみてください。

そして水族館の魅力を感じてください。

この中でも特に深海魚で有名なのは静岡県の「沼津港深海水族館」と愛知県の「竹島水族館」です。迷ったらこちらに行ってみてください。

特に沼津港では深海魚を食べることも出来ます!

深海魚に会える水族館についてはこちらの記事をどうぞ!

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深海魚はまだまだ不思議がいっぱい

今回は「深海に住んでいるエビたち」というテーマで深海魚を紹介してきました。

ですが、世の中にはまだまだ様々な深海魚がいます。

他のテーマについてもまとめているのでこちらからどうぞ。

もっと深海魚について知りたい方は、本を読むのもオススメです。

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この記事を書いた人

水族館や深海魚・水産に関わることなどが大好きです。
大学院で深海魚に関する研究をしていましたが、2020年に社会人になり
働きながらブログをちょこちょこと書いています。

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